2010年03月16日

イギリスに旨いものなし 〜その1〜

イギリス暮らしをしていると、これほど的確に事実を表現している言葉はまずない、と感じるようになる。
もう座右の銘である。


本当にイギリスの食べ物は信じられないぐらいにまずい
旅行ならわずか何食かなのでそれほど印象には残らないかもしれない。
しかし長年ここで食べ続けている人間にとって、この恨みは恐ろしいほど根深くなるのだ〜。


まずさを言葉で表すのは非常に難しいが、あえて例えてみよう。
Sainsburyという大手スーパーで買ったクレープは、胃液の味がした。
Marks&Spencerというやや高級スーパーのサラダは残飯の味がした。

汚くて失礼。でもテキトーなことを言ってるわけではない。
もちろんこれは最下位の味だが、でもいたって真面目に忠実に表現するとこれほどまでになるのだ。


london restaurants.jpg


ところがレストランに行ってもやっぱりまずい。
特に味がない場合が時々ある。つまり何の味もない料理が出てくるのだ。
これは香辛料が貴重だった時代、’お客さんに好きなだけ塩・コショウをかけてもらうのがおもてなし’という昔の風習からきているらしい。
しかし味付けがないものを料理と言えるだろうか? ましてやレストランだよ!?

だから味が付いていればまだいい。 でもほとんどは、塩・コショウなど表面的な味しかついていない。
つまりダシが効いていないのだ。
フランスに行けばフォンド・ボー、南欧に行けば魚介でダシを取るスーゴ・ディ・カルネ、日本では鰹やコンブでダシを取るとか、その隠し味こそが旨さの秘密であり、腕の見せどころのはずだ。
でもおよそイギリス人の作るものほとんどに隠し味はなーーい!


dinner0305.jpg


にもかかわらずロンドンには高級レストランが多い。屋上テラスにペリカンがいて、その庭園を眺めながら食事をするなど、まさにsnobbishなお店がたくさんある。
悲しいかな、もう私はこっちの味に慣らされてきたので大抵普通に食べれるようになったが、それでもイギリス以外の国で食事をした時に感じる「ああ、おいしい」という感覚は決して起こらない。
場の雰囲気の良さにごまかされているだけだ。

たとえ日本食レストランに行っても、従業員や現地マネージメントがイギリス人だと、もうまずくて食べられなくなる。 だから、日本のラーメン、うどん、うな丼などもパリまで食べに行く。 それほどまでにパリとロンドンではレベルが違うのだ。
つまりパリでは人任せでやっても味がそこまで落ちることがない。 この事から、国民全体の味覚レベルの違いをまざまざと感じさせられる。


するとイギリス人は味覚音痴なのだろうか?
いや、そうでもないようだ。 食べればおいしい物はおいしいと分かるらしい。
でも生まれ育った環境というのは恐ろしいもので、何世代もまずい食事を続けているとそれが故郷の味になるようだ。
おいしい食事のできないかわいそうな民族、だと思う。






posted by jacky at 20:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 小さな論説 | 更新情報をチェックする
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